プラズマとは

Date:2022年08月14日 Categories: コラム

プラズマとは

プラズマとは、気体を構成する分子の一部または全体が陽イオンと電子に電離した状態を指し、固体・液体・気体に並ぶ物質の第4の存在状態です。

私たちの身近にある太陽や雷もプラズマの一種であり、太陽や雷からイメージできるようにプラズマは非常に強いエネルギーを生み出しています。

そのような高いエネルギーを持つプラズマは、近年医療分野において研究・応用が進められ多岐に渡る効果を示すことが報告されています。

原子構造について

これまでプラズマについて大まかに説明をしてきましたが、ここではもう少し詳しくプラズマについて勉強していきます。

まず、プラズマを理解するためにすべての物質のもととなる「原子」の構造について学習していきましょう。

物質のもととなる原子は以下の3つで構成されています。

  • 陽子
  • 中性子
  • 電子

個体・液体・気体のいずれの状態においても、プラスの電荷をもつ陽子、マイナスの電荷をもつ電子が常に同数(=±0の安定した状態)を保って存在しています。

これが物質が個体・液体・気体状態である時の基本的な原子構造です。

次にプラズマ状態の場合を考えてみましょう。

参考:http://j-sl.com/feature/gas/study3_02/

プラズマを発生させるには

原子構造を簡単におさえたので、次に「物質はどのようにプラズマ状態になるのか」を説明していきます。

物質にエネルギーを加え続けていくと、個体→液体→気体のように状態が変化していきます。結論から言えば、気体原子に対してそこからさらに大きなエネルギーを与え続けることで物質はプラズマ状態になるのです。

もう少し詳しく説明すると、エネルギーを加えられたことによって原子の回りを回っている電子が活性化し、その電子の活発さに原子構造が耐えられなくなったことで、電子が飛び出した状態(電離)がプラズマ状態なのです。

これが温度上昇によるプラズマ発生方法です。プラズマの発生方法にはそれ以外にも電気エネルギーを利用した方法などがありますが、ここでは一旦説明は省くことにします。

プラズマの特徴

マイナスの電荷をもつ電子が飛び出してしまった(自由電子になった)後、残された原子はどうなっているのでしょう?

残された原子は電子が出ていったことにより、+イオン化(陽イオン化)し、こちらもまた電子のように自由に飛び回っているのです。

このようにプラズマ状態は、自由電子と陽イオンがそれぞれ周囲に飛び交っているため電気的に中性が保たれていますが、個体・液体・気体に比べ非常に不安定な状態なのです。

プラズマ状態の物質はこのような不安定さゆえ、早く安定した状態に戻ろうとして、周囲の物質と様々な化学反応を起こすという特徴を持ちます。

また、プラズマの特徴として「大きなエネルギーを持っている/生み出す」というものがあります。

この大きなエネルギーはプラズマエネルギーと呼ばれ、このエネルギーが様々な分野で注目を集めているのですが、難しい話になるので別稿にて詳しく説明していきます。

ここでは、「プラズマは大きなエネルギーを持っている」くらいの認識で押さえておきましょう。

まとめ

プラズマとは個体・液体・気体に並ぶ、物質の第四の状態です。

しかし、その原子構造は他の3つとは大きくことなっていることがわかりました。

そんなプラズマの原子構造の特徴は、

  • 電子が自由電子になっている(原子の軌道から飛び出して自由になっている)
  • 電子がいなくなったことで、原子核が陽イオン化している

ことです。

またプラズマは上記のような構造もあり以下のような特徴を持っています。

  • 非常に不安定であり、化学反応が起きやすい
  • 大きなエネルギーを持っている/生み出す

プラズマについて少し整理されてきたでしょうか?

今後もプラズマについての記事を沢山投稿していきますので、ぜひチェックしてみてください!

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